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多発性下肢神経障害

2019-03-11

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下肢の多数の神経に痛みが生じ、全ての臥位姿勢でしびれや痛みを感じる症例を経験しました。職業はデスクワーク、産後であることも関連がありそうです。
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■プロフィール
出産経験のあるデスクワークを主とする業務を行う20代女性。
 
 
■主訴
1.背臥位での仙骨部痛、尾骨部痛
   ブリッジ(大殿筋活動)や起き上がりで増悪
2.側臥位での大腿外側痛、下腿外側痛
3.伏臥位での大腿前面痛
   
  
■評価
 仙骨周囲の痛みがあったため、仙腸関節障害を疑い、運動時痛や圧痛を確認したが、立位での活動や動作では全く症状はなく、長後仙腸靭帯や多裂筋にも圧痛なし。以上により、仙腸関節障害を除外。

 次に、治療しながらリリース時痛を探ったところ、以下の神経に鮮明な疼痛が誘発されました。
1.坐骨神経(内閉鎖筋、坐骨結節レベル)
2.後大腿皮神経(内閉鎖筋レベル)
3.大腿神経(外側広筋深部)
4.浅腓骨神経(腓骨に沿って)
5.伏在神経(縫工筋と長内転筋の交叉部付近)
6.中殿皮神経(S1ーS3)
   後仙骨孔から長後仙腸靭帯の間のみ
 
加えて筋間のリリース時痛としては、
1.大殿筋と尾骨筋間
2.内閉鎖筋と腸骨尾骨筋間
3.内閉鎖筋深層
などがありましたがいずれも症状は弱く、本人の主訴とは異なっていました。


■治療
 以上のような疼痛分布に対して、全てに対して神経または筋間のリリースを行い、一旦症状は消失しました。
  
 
■メカニズムについて
 デスクワークで骨盤後傾位での長時間座位、妊娠・出産時の長時間側臥位などが原因であると思われますが、伏在神経などはそれとは異なるメカニズム考えられます。中殿皮神経については、仙骨孔から出てすぐのエリアの痛みが主体で、背臥位での圧迫による疼痛増悪とも一致していました。
 
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