MENU

関節疾病予防を実現するために最初に受講すべきセミナー

2019-03-18

(社)日本健康予防医学会 関節疾病予防専門部会は関節の健康(ジョイントヘルス)を実現するため、世界から知識を収集し、私どもの臨床経験も踏まえていくつかのセミナーを開催しています。その中でも、4月から始まる クリニカルスポーツ理学療法(CSPT) は、全身の関節のマルアライメントや異常な運動に対して、それぞれ理想的な関節運動を取り戻すための知識と技術を講習しています。過去にのべ5,000名以上の受講者がCSPTで学び、いろいろな臨床現場で活用しておられます。
      
   
■ 何を学ぶためのセミナー?
 CSPTで目指すのは、治療の「設計図(リアライン・コンセプト)」を明確に定めた上で、それに必要な「治療技術」を選択し、治療が円滑に進むレベルにまでその技術を向上させることのできるセラピストを養成することです。

設計図と技術をセラピストが習得することにより、チーム(医療機関内のセラピストと医師)が同じ設計図を共有し、同じ方向を向いて治療を進めることができるようになります。この一貫性は、患者さんに対して医療機関が提供すべき「信頼」を作り出す基礎となります。
    
   
■ 建築に設計図が必要なのと同様に、治療にも設計図が必要
 昨今、多数のセミナーが開催されています。若いセラピストの皆さんは、いろいろなセミナーや学会、研修会からどれを選ぶべきかを迷われることも多いと思います。これらの勉強会では「各論」を学ぶことはできても、得た知識をどのように治療に組み込むべきなのかが分からない、ということが多いと思います。その結果、セミナーショッパー(セミナーを渡り歩き、何も習得できない)が増えてしまいます。
 
 治療の組み立てにおける共通のプロセスのことを私達は「治療の設計図」と読んでいます。CSPTは各関節に共通する運動学的な異常を理解した上で、その治療のプロセスを「設計図」を基本に組み立てることを学んでいただきます。
   
  
■ 治療の一貫性と患者様の個別性は両立できる?
 セラピストとしては「画一的な設計図は患者様の個別性を無視することにはならないか?」という疑問が生じると思います。個別性とは病歴や疾病の重症度や性質に加えて、身体的・思想的・性格的なバリエーションのことを指す場合が多いと思います。海外でも“Every patient is different(すべての患者は異なる)”といって個別性の重要性が強調されます。

 一方、同じ人間で、同じ関節に起こった疾病で、加えて同様の運動学的異常があるときに、個別性に目を奪われる前に「共通性」と無視するわけにはいきません。さらに、その共通性を理解して治療を繰り返すと「法則性」が見えてきます。その法則性を元にした治療法を、数百例、数千例の患者において適用して作られてきたのが「設計図」なのです。

■ 設計図を実現するための治療技術とは?
 設計図(総論)だけ学んでも、建築は進みません。高い技術を持った大工さんの存在は不可欠です。これと同様に、治療を進めるためには「治療技術」が必要となります。関節疾病の治療に用いられる治療技術として、運動療法、補装具療法、そして徒手療法があります。(物理療法は徒手療法の技術を補完する場合はあっても、置き換わることはないと考えています。)これらの治療法の役割は明確です。
 
 運動療法は他動運動および筋活動発揮時の動きを維持し、それを改善することを目的とします。したがって、予め他動運動を回復させ、筋の滑走不全(癒着)を取り除いてから行うことが最も効率的です。

 徒手療法は、筋やファッシャ(fascia)、その他の組織の癒着を解消させ、他動運動を正常化するために使います。このために開発され、進化している徒手療法技術のことを「組織間リリース(ISR)」と呼びます。

 補装具療法は、運動療法や徒手療法では解決できない「不安定性」に対して用いるのが最も合理的です。足部アーチを支持するためのリアライン・インソール、距骨の前方移動を制動するためのリアライン・ソックスなどが具体例としてあげられます。病態や機能評価の結果に基づき、デバイスの活用法を学ぶことができることから、リアライン・デバイスの活用法を学ぶ場としても最も効率的です。

 他動運動が正常化し、適切な対症療法によって他動運動時痛が消失したら、本格的なトレーニングを開始します。ここから先は、患者様自身がマルアライメントの再発を防ぐためのトレーニングを行い、必要な動作の修正を行う段階となります。
 
 
■ セミナーの内容
 10回シリーズの CSPT2019 では、スポーツ外傷・傷害に対するリハビリテーションを中心に、全身の関節のマルアライメントの修正・改善を確実に進める方法を講習いたします。第1回の「総論・組織間リリースの基礎」では、その後の9回の部位別の治療法を学ぶための基礎となる設計図と組織間リリースを習得していただきます。
 
 第2-4回は体幹(骨盤、胸郭、腰痛・骨盤痛)、第5-8回は下肢(股関節、膝関節、足関節、足部)、第9-10回は上肢(肩関節、肘関節・前腕・手関節)となります。それぞれ、午前中に病態と評価を、午後に治療総論、運動療法、補装具療法、徒手療法を行います。

 「リアライン・コンセプト」の魅力は、一つのモデルとして「治療の設計図」を提唱していることです。評価についても同じで、シンプルで一貫した方法に基づいています。「リアライン・コンセプト」に基づく評価を習得することは、治療において進むべき道を明確にすることへ繋がります
カートを見る