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バックパック麻痺 Backpack palsy    

2019-07-21

私もバックパック愛用者として、腕神経叢への圧迫症状にはいつも悩まされます。幸い、重症化しないように使用法を調整することが出来ますが、胸郭出口症候群の病態や治療法がわかっていないといつの間にか重症化することも考えられます。 
 
バックパック麻痺が起こりやすいのは
・登山・ハイキング
・バックパックを背負って自転車に乗る方
・産後女性(おんぶの頻度が高い場合)
・側弯(軽度も含む)のある方
・なで肩の方(肩甲骨を内旋・前傾させてストラップを保持しようとするため)
  
病態としては腕神経叢の絞扼というよりは、その走行に沿った他部位での癒着が存在することが多く、上肢の肢位変化に対して遠回りするような走行になると過緊張に陥ります。これに対して、滑走性を獲得することで、常に近道のルートに移動できるような自由度を獲得させることを目指した治療を行います。 
 
治療では、結果因子としての腕神経叢と広背筋、前鋸筋、小胸筋、第1・第2肋骨、鎖骨下筋などからリリースします。原因因子の治療としては、第1・第2肋骨を挙上させる斜角筋のリリースが重要となります。いずれも、神経症状を誘発する可能性の高い治療になるので、極めて伸張にリリースを進めていきます。もちろんバックパックの使用中止、変更、胸の前のストラップの使用、軽量化、自転車との併用の停止など、環境因子の修正も重要となります。  

Medlineでは20件しかヒットしませんでした。もっと論文が多いかと思っていましたが。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Backpack+palsy
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