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”健常”大学生の下腿外旋症候群

2018-12-12

膝OAに関する授業で、以下のような実習を行いました。多少痛みが生じてもうろたえることなく、冷静に触診すれば、その原因が明らかとなり、具体的な対策を見つけることができます。

<マルアライメントの評価>
①大腿骨遠位部に対して脛骨近位部が外方に偏位していることを触診および観察で確認。
②脛骨粗面が外側に偏位していることを確認。
③最終伸展の20°でスクリューホーム運動が過剰に起こっていることを確認。伸展中の腓骨頭の前方移動が、外側上顆よりも後方で止まってしまうこと。
④以上から、ほぼ全員において下腿が過外旋していることを結論付けます。
  
 
<マルアライメントの他動矯正> 
次に、膝屈曲20°で、大腿骨に対して脛骨を内側に押し込みつつ下腿を内旋させ、そのまま他動進展させると”理想に近い”完全伸展位を獲得できることを確認します。このときに、健常なはずの学生たちの膝に異変が起こります。
 
 
具体的には、理想のアライメントに近づいたときに膝蓋下脂肪体や内側側副靱帯周囲に痛みを訴える学生が続出。ここからが学習。
 
 
<痛みへの対応> 
異常なアライメントで数年間過ごしてきた軟部組織は、正常なアライメントに対して抵抗します。異常なアライメントの動きを許すが、正常なアライメントを許さないような緊張があり、これには軟部組織の癒着が関与しています。
 
 
具体的には矯正位でMCL前縁に痛みを訴えた学生では、その前縁を後方に向けてリリースするとMCLは最短距離を確保することができるようになり、痛みが消失しました。また、矯正位で膝蓋下脂肪体に痛みを訴えた例では、脂肪体深部で膝横靭帯との間の癒着を解消して痛みが消失しました。
 
 
以上のように下腿外旋症候群は、若いときから発生し、その状態で軟部組織が適応してしまいます。実際には運動時痛はなくても、驚くほど多くの学生が圧痛を訴えます。これに対して、アライメントを治そうとすると癒着している軟部組織は抵抗を示しますが、リリースにより癒着が解消されれば痛みは消失し、理想のアライメントを保ちやすい状態が獲得されます。

※こちらの記事は、株式会社GLAB代表の蒲田和芳のFacebookより転載しております。
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