ヒールでも足が前すべりしない リベラシオン・インソール のご紹介と<半額>キャンペーンのお知らせ 在庫入れ替えの都合により、1ヶ月限定で半額キャンペーンを行います。一番下の情報を、お知り合いなどにもご自由にシェアしてください。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お得な<半額>キャンペーン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 女性セラピスト限定で、リベラシオン・インソールを半額で購入できるクーポンコードを発行します。この機会に、ぜひ一度お試しください。またお知り合いの女性にもシェアしていただけると幸いです。 ご購入ページ: https://realine.info/realine/insole-fem クーポンコード(50%オフ):CPwh5rd4 有効期限: 2019年9月30日 ■リベラシオンとは リベラシオンとはスペイン語で「解放」を意味します。リベラシオン・インソールは女性を足の痛みから開放するために作られたインソールです。ヒールのあるパンプスを履いて、足が前に滑り、靴擦れや外反母趾に悩む女性に、前すべりのない靴を提供したいと思っています。 ■ ハイヒールはどうして足に負担をかけるのか? ハイヒールをはくと常につま先立ちの状態となります。その時に体重が乗るのは中足骨頭のなかで、最も長い第2中足骨頭です。この部分に強い圧が加わり、立っているだけで痛くなってしまいます。 その対策として、圧を減らすために荷重面積を増やすことが必要です。 荷重面積を増やすため、つま先をやや外側に向けて、母趾と第2趾の先端に体重をかける方法があります。これを長期間続けると外反母趾が徐々に進行してしまいます。もう一つの荷重面積を増やす方法は、第2趾から第5趾までの4本の指(つま先の外側)に体重を乗せる方法です。これは荷重面積を広げるにはたいへん有効ですが、つま先が内側を向いて踵は外側に移動し、捻挫が起こりやすい状態となっています。 街でハイヒールを履いた女性の足を観察すると、後者が圧倒的に多いように思われます。つま先の外側に荷重する状態では、常に足の外側に体重を乗せることなり、足の外側アーチを降下させてしまいます。外側アーチが降下するということは、足の外側にある立方骨が降下して外側アーチがつぶれてしまうことを意味します。立方骨が沈み込むと、横アーチもつぶれ、その結果さらに第2中足骨の先端への荷重が強くなり、さらに荷重面を拡大するために側方に傾ける必要性が増してしまいます。このように、ハイヒールは足にどんどん負担をかけ、足部の歪みを構築していきます。 ハイヒールを履いて外側荷重で歩いていると、膝の内反が増強する場合があります。これには、外側荷重に連動する下腿の外旋が関係しています。内反増強は将来的な変形性関節症への進行を早める可能性もあることから、ハイヒール着用時の下肢アライメント改善は医療経済にも重大なインパクトのある課題であるといえます。 ■ 前滑りを止め、荷重面積を拡大するリベラシオン・インソール リベラシオン・インソールはハイヒールを愛用する女性のために開発されたインソールです。これを装着すると、まず足が靴の中で前に滑らないことがわかります。 前滑りが止まると、自然に踵に体重が乗りやすくなり、膝が真っ直ぐに伸びます。これにより、ヒールを履いたときの特徴的な矢状面アライメントが完全に正常化させることができます。つまり、ハイヒールを履くと膝が曲がってしまうのは、前滑りが原因だったのです。 ■その他、期待される効果 リベラシオン・インソールは、前滑りを止めるとともに、つま先の荷重面積を拡大し、足の側方へのブレを防ぐように作られています。実際に、ハイヒールを履いても足がぐらつかず、安定させることが可能になりました加えて、膝における下腿外旋の増強を防ぎ、すっきりと真っ直ぐに伸びる膝を保つことができます。 このように、リベラシオン・インソールは足の解剖学とバイオメカニクスに基づいて作られているため、足の骨を足底からサポートして“理想的”な立体的なアーチを形作るように促し、それを維持することにより足部や膝の「ゆがみ」を予防します。
学会に出席し、いろいろな研究発表を聞いていると、医学と医療について考えさせられます。 発表の中には、 ・臨床成績の向上を直接示すもの(医学、医療への貢献) ・医学には貢献するが臨床成績にはすぐには反映されないもの(医学への貢献) ・そしてどちらとも言えないようなもの に分けられます。医学と医療の両方に貢献する研究の多くは、優れた臨床家が新しい治療法を考案する場合と、世界のどこかで提唱された新しい(しかし未検証な)治療法の将来性を敏感に感じ取り、臨床に応用した場合などがあります。このような研究をされている方の発表には、「治したい」という強い意志と「これなら治せそう」という臨床的なセンスを強く感じます。 科学は、大前提(真実)、小前提(先行研究の結果)、結論という三段論法で事実を積み上げて導かれる仮説に対して、実験や観察によって実際に仮説どおりのことが起こることを証明する「検証」によって進んでいきます。原則として演繹法的な思考に基づく「実証主義」という手順になります。しかし、臨床に役立つ優れたアイデアは、科学的な思考だけではなく、そこに「臨床的な思いつき」という突然変異によって生まれていると感じずにはいられません。真面目に、こつこつと文献レビューを積み上げるだけでは、突然変異を生み出すことはできないのです。 私も一応論文を読んだり書いたりする科学者の端くれですが、思考の奥底には、演繹法だけではすぐに臨床的に効果が得られるような成果にはならないと考えているようです。突然変異を思いついたら、それをリスクのない範囲で実行し、効果がありそうなら検証する、というような手順を踏んでいます。突然変異はちょっとした臨床効果との出会いから生まれることが多いように思います。 具体例を紹介します。 数ヶ月前に、授乳中の女性で上肢のしびれ(ビリビリという異常感覚)を訴える方に対して、腕神経叢の治療を行いました。腕神経叢とその周囲の組織との癒着を解消してしびれが解消されました。それとともに、「母乳がやたらよく出るようになった」という報告をもらいました。私の頭の中では「?????」という状態でした。次に、さらに数ヶ月して、「乳腺炎の痛みが出産よりも痛い」という悩みを持つ方と出会いました。そのときに、もしかしたらと思って腕神経叢の治療を行ったところ、2回の授乳を経てその夜には全く痛みがない状態にまで症状が改善しました。不勉強で乳腺炎の病態やメカニズムは全くわかりませんが、「血流やリンパ液の還流が完全することで、乳腺管の絞扼が解消される」という仮説が生まれました。これが突然変異になります。その後、2-3人で同じことを行うと、同様の結果が得られました。どうも再現性がありそうです。偶然得られた治療結果から、これは世の中の役に立つ研究テーマになりそうだ、という位置にまで発展してきました。 こういう突然変異を検証する場合、論文のイントロダクションを書くときにとても苦労します。演繹法的な小前提の積み上げができないためです。「突然変異」だと言ってしまうと、論理が流れていないという理由で簡単にrejectを喰らいます。なぜ腕神経叢の治療が乳腺炎を改善すると思ったのか、を先行研究に基づいて説明することが難しいのです。論理性はイマイチでも、大量の症例数で実証すればよいのですが、そのような研究を進めるようなヒト・モノ・カネを準備することができないのが現実です。そもそも膝OA、ACL損傷予防、仙腸関節障害の病態解明と治療法、組織間リリースの可動性への効果、組織間リリースの痛みへの効果などのように、研究テーマが多すぎるのも問題です。今回の学会参加は、これからの研究の進め方を見直す良い機会になりました。
第3回Joint Health Conference ■ テーマ: アスリートの変形性関節症と競技復帰! ■ 日 程: 2020年3月28-29日 1日目:膝関節、2日目:股関節 を予定 ■ 形 式: AM:エキスパートによる講演 PM:包括的文献レビュー ■ 場 所: 東京(両国) ■ 対 象: 医師、理学療法士、アスレティックトレーナー、柔道整復師など ■ 受講料: 2日間セット 一般20,000円(税込) 会員18,000円(税込) 一般 1日目のみ:12,000円(税込) 2日目のみ:12,000円(税込) 会員 1日目のみ:10,000円(税込) 2日目のみ:10,000円(税込) 早割(2日セットのみ): 5月末 25%引き 9月末 20%引き 12月末 10%引き ■ 受講登録: 4月1日ころから公開予定 https://realine.info/seminar/jhc 受講登録 ■ 開催趣旨: 関節軟骨損傷、半月板損傷、関節唇損傷といった硝子軟骨や線維軟骨(以下、軟骨)の損傷が生じると、その治癒能力が低いため元通りの関節に治しにくい状態となります。軟骨の再生や再腱の治療法は日進月歩で、新しい治療法が多数誕生しています。第3回JHCでは、軟骨損傷に対する最新の治療法を学ぶ機会を提供いたします。 次に、保存療法や術後のリハビリテーションにおいて、軟骨損傷とは無関係の関節外の症状を呈する症例と遭遇することがあります。半月板損傷だと思っていたら膝蓋下脂肪体の癒着だった、ということもしばしば経験されます。どのような診断名であっても、病態を正確に見極め、軟骨損傷以外の症状を完全に解決した上で、残っている軟骨由来の症状と向き合うことが望まれます。 私達はセラピストとして、軟骨損傷を持つアスリートを諦めさせるのではなく、希望の光を見せていくという役割があります。上記のような軟骨に無関係な症状を確実に取り除くためには何が必要か、また最新の治療法の成績を向上させるには何を学ぶ必要があるのか、を理解することが望まれます。第3回JHCは、軟骨損傷を諦めることなく治療できるセラピストを増やすため、世界中から最新の知識を集めた勉強会にしたいと考えています。 ■ 整形外科診療に携わる医師、セラピストの皆さんへ JHC関係者の皆さん、受講予定の皆さん、そして軟骨損傷の治療法の進歩にちょっとでも関心のある皆さん、この日程を今すぐカレンダーに記入して、日程確保をお願いします。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 膝が腫れて痛みが続くようになってきて、整形外科でX線写真を取ると「変形性膝関節症」と診断された。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- このような方は、2005年ころで日本に800万人、おそらく現在は1000万人もおられると推定されています。つまり子供も含めて全人口の8%に相当します。変形性膝関節症はO脚変形が進行するとともに、関節が硬くなり、痛みのために歩行や階段昇降、立ち座りに支障が生じてしまいます。 リアライン・コンセプトでは、変形性膝関節症の治療において、関節のズレとネジレを正確に見極めて、その進行を予防し、さらに改善することを中心とした治療法を提案しています。変形性膝関節症の膝をよく見ると、太ももの骨(大腿骨)に対して、スネの骨(脛骨)は外側にズレており、スネは外向きに(つま先が外に向けて)ネジレています。これを改善するような運動や治療を行う必要があります。 ネジレを治すには、スネを内向きに捻る可動域が必要です。これを下腿内旋といいます。下腿内旋可動域を広げるためには、その運動を繰り返すことが必要になります。リアライン・コンセプトに基づく治療では、 リアライン・レッグプレス という運動器具で、ネジレを徐々に改善していきます。10回3セットくらい行うと、ある程度ネジレが改善されて膝が軽くなり、曲げ伸ばしがスムーズになります。この時点で、歩くときの痛みが無くなる場合さえもあります。 広島国際大学の蒲田研究室では、ネジレに対する効果、変形性膝関節症に対する効果についての論文もあります。 ■ 下腿内旋位でのレッグプレス運動が若年健常女性の歩行時足圧中心軌跡および膝関節回旋可動域に及ぼす効果 https://www.jstage.jst.go.jp/article/hppt/3/1/3_15/_pdf ■ 内側型変形性膝関節症に対する下腿内旋エクササイズの短期効果 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2011/0/2011_Ca0231/_article/-char/ja/ ■ Immediate effects of leg-press exercises with tibial internal rotation on individuals with medial knee osteoarthritis. https://europepmc.org/abstract/med/29962098 そして、もうひとつ! リアライン・インソール・スポーツ は足の裏の外側のアーチを支えます。これにより、スネの骨(脛骨)が外旋するのを防ぎます。スポーツという名前のインソールですが、医療機関において実は膝のネジレ対策として幅広く活用されています。 運動でどうしてもネジレが解消されない場合、もしくは痛みが解消されない場合は、組織間リリースという方法で痛い部分の癒着をリリースすることで痛みを軽減・消失させることができます。つまり、変形性膝関節症に対して適切な治療を行うと、少なくとも痛みや運動機能は十分に治るのです。 上記のようなネジレを治す治療ができるクリニックを受診したい方はメール(info@realine.info)にてお問い合わせください。
ACL再建術後の深屈曲で腓骨頭後部に痛みを訴える例に対して「総腓骨神経のリリースが有効」という皆川先生のコメント。総腓骨神経を腓腹筋からリリースすると、腓骨の前方移動が改善して、深屈曲における腓骨前方移動(すなわち下腿内旋)が得られて痛みが軽減するのだと想像されます。 しかし、痛みは取れても、これだけでは拘縮は解消されないはず。経験上、快適な正座を実現するには、ヒラメ筋・膝窩筋、膝窩筋・後脛腓靭帯あたりもリリースし、膝窩筋の正常な滑走性を獲得する必要があると思われます。 ちなみに、フルスクワットができても正座ができない状態を「拘縮」と捉え、しっかり治療すべきという前提です。この前提にずれがあると、「ACL再建術後の腓骨頭後方の痛み」自体が問題視されない恐れもあります。 ※こちらの記事は、株式会社GLAB代表の蒲田和芳のFacebookより転載しております。
膝OAに関する授業で、以下のような実習を行いました。多少痛みが生じてもうろたえることなく、冷静に触診すれば、その原因が明らかとなり、具体的な対策を見つけることができます。 <マルアライメントの評価> ①大腿骨遠位部に対して脛骨近位部が外方に偏位していることを触診および観察で確認。 ②脛骨粗面が外側に偏位していることを確認。 ③最終伸展の20°でスクリューホーム運動が過剰に起こっていることを確認。伸展中の腓骨頭の前方移動が、外側上顆よりも後方で止まってしまうこと。 ④以上から、ほぼ全員において下腿が過外旋していることを結論付けます。 <マルアライメントの他動矯正> 次に、膝屈曲20°で、大腿骨に対して脛骨を内側に押し込みつつ下腿を内旋させ、そのまま他動進展させると”理想に近い”完全伸展位を獲得できることを確認します。このときに、健常なはずの学生たちの膝に異変が起こります。 具体的には、理想のアライメントに近づいたときに膝蓋下脂肪体や内側側副靱帯周囲に痛みを訴える学生が続出。ここからが学習。 <痛みへの対応> 異常なアライメントで数年間過ごしてきた軟部組織は、正常なアライメントに対して抵抗します。異常なアライメントの動きを許すが、正常なアライメントを許さないような緊張があり、これには軟部組織の癒着が関与しています。 具体的には矯正位でMCL前縁に痛みを訴えた学生では、その前縁を後方に向けてリリースするとMCLは最短距離を確保することができるようになり、痛みが消失しました。また、矯正位で膝蓋下脂肪体に痛みを訴えた例では、脂肪体深部で膝横靭帯との間の癒着を解消して痛みが消失しました。 以上のように下腿外旋症候群は、若いときから発生し、その状態で軟部組織が適応してしまいます。実際には運動時痛はなくても、驚くほど多くの学生が圧痛を訴えます。これに対して、アライメントを治そうとすると癒着している軟部組織は抵抗を示しますが、リリースにより癒着が解消されれば痛みは消失し、理想のアライメントを保ちやすい状態が獲得されます。 ※こちらの記事は、株式会社GLAB代表の蒲田和芳のFacebookより転載しております。 ------------------------------------------------------------------------------------------- ◆レンタル制度◇ リアライン・レッグプレスは1週間単位での レンタルが可能です! こちらからお申込み可能です。 https://realine.info/realine/rental-flow また、肋骨の変形にお悩みの方には リアライン・コアがオススメです。 アスリート、産後の女性、腰に不安のある方など 多数のユーザーがおられますので、安心してご使用いただけます。 ------------------------------------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------------------------------------ ■リアライン・レッグプレスの購入はこちら https://realine.info/realine/all#productLegpress ------------------------------------------------------------------------------------------
外側円板状半月の部分切除術後の5年を経過した症例。長時間立位などで膝前面痛とこわばりを主訴とする。触診にて、膝横靭帯と膝蓋下脂肪体の癒着を確認。エコーで見ると、伸展時に脂肪体深部が膝深部に引き込まれているような状態でした。 膝横靭帯から脂肪体をリリースした後にエコーで見ると、脂肪体深層が脛骨から離れ、近位に移動する様子が読み取れます。これにより症状は消失し、快適にフルスクワット、筋力発揮、ジャンプなどを繰り返すことができるようになりました。 膝蓋下脂肪体拘縮に対する膝横靭帯・膝蓋下脂肪体間のリリース前後の様子です。 https://www.facebook.com/kazgamadaofficial/videos/741320642913304/ 実は、この状態は鏡視下術後に頻発します。これを防ぐか治療するかのいずれかをしない限り、いくら半月板がきれいになっても症状が残ってしまい、患者は完全復帰できません。 ※こちらの記事は、株式会社GLAB代表の蒲田和芳のFacebookより転載しております。
膝後内側の拘縮に対して組織間リリースを行うとき、最初に腓腹筋内側頭から半腱様筋腱をリリースして両筋間に隙間を確保します。 次に腓腹筋内側頭を外側にリリースします。この時、上下に柵状に伸びる組織を触知することがあります。まれに強い痛みを有する人がいます。 左右に1.5cm程度の柵状の腱で、その内側縁を近位方向に辿ると半膜様筋につながります。外側縁を辿ると外顆に向かいます。このことから半膜様筋のinferior band と斜膝窩靱帯が合流した腱であることが推測されます。 ※こちらの記事は、株式会社GLAB代表の蒲田和芳のFacebookより転載しております。
階段降下時に膝が震えてしまう! という映像を見て、何が原因だと思われるでしょうか? 本日、某クリニックで両膝で5回も手術を受けていろいろと機能低下が生じていたサッカー選手と再会。以前会ったときはACL再建術後、今回は膝蓋骨軟骨損傷に対する骨軟骨プラグ移植術後という状態でした。 痛みはそれほど著明ではないものの、いろいろと機能障害がありました。具体的には大腿四頭筋セッティング不良、スクワット時の股関節屈曲の制限と可動域制限、しゃがみ込み不可、階段降下困難、可動域は0-150°、正座不可、膝蓋骨低位などを確認。 ①膝蓋上嚢リリース、膝蓋腱・膝蓋下脂肪体リリース 僅かですがセッティング不良と屈曲制限がありました。これは膝蓋下脂肪体拘縮と膝蓋上嚢拘縮の2つが残存していることを示唆します。そこで膝蓋上嚢上縁で、その浅層と深層をリリース。また膝蓋腱と膝蓋下脂肪体を包むfasciaとの間をリリース。以上により、セッティングと屈曲制限は同時に解決されました。 ②スクワット時の股関節屈曲制限 スクワットをしようとすると、股関節屈曲に抵抗を感じ、上手にしゃがみ込むことができませんでした。背臥位での股関節屈曲可動域は120°(対側140°)でしたが、100°で急激に抵抗が感じられました。さらに腓腹筋内側の痺れがあったため、坐骨神経と後大腿皮神経の癒着を疑い、これらをリリース。また大殿筋の深層の癒着を一通りリリースしました。 フルスクワットが可能になったものの、膝内側に疼痛が出現。伏在神経にリリース時痛があったため、これを後方に向けてリリースし、症状は解消されました。 これでスムーズにスクワットができるようになりましたが、膝屈曲時に外側広筋に強い張りを感じたとのことで、腸脛靭帯の後方への滑走性を確保した上で、外側広筋とその深層の神経との間のリリースを行い、上記の張りが解消されました。 ③階段降下時(動画)の左膝の震え 階段を降りようとすると、右遊脚期に左膝がブルブルと震え、右足を接地するところまで膝を曲げることができません。これに対して、外側膝蓋支帯の後方への滑走性の獲得、大腿直筋およびその深層の神経のリリース、縫工筋と内側広筋との癒着のリリースなどを実施。その結果、まだ震えは多少残っているものの、スムーズに階段を降りることができるようになりました。このあと、小走りも可能になりました。 以上のような下肢機能障害は術後には珍しくないと思います。これらの問題はすべて抹消の問題であり、組織間リリースで解決できる問題でした。これらの原因を中枢神経、協調性などと考えると、全く的外れの治療が行われてしまうことになります。まずは、目に見える抹消の問題を、一つずつ解決すれば確実に治療が前に進むことを教えてくれる症例でした。 動画は こちら ※こちらの記事は、株式会社GLAB代表の蒲田和芳のFacebookより転載しております。
受傷から数ヶ月間上記の症状が続き、解決の糸口がつかめない状態が続いていたため、治療のリクエストをもらいました。主訴は背屈時の踵骨外側の痛み。アキレス腱ストレッチ、スクワット(しゃがみ込み)、ランニングなどで痛みが出現しながらもスポーツを継続してきたため、代償性に他の部位にも疲労や動きの異常が拡大しているのが気になるとのこと。 一般的な背屈制限の治療として、ヒラメ筋深層の癒着のリリース、皮下組織のリリース、後内側の屈筋腱および脛骨神経のリリースなどを実施。背屈可動域はスクワット時の膝の位置で1cm以内にまで改善。しかし、踵骨外側の痛みには変化なし。 そこで結果因子の評価を開始。圧痛を探る中でアキレス腱停止部の1cm前外側にはっきりとしたTinel signを誘発。解剖図を見ながら丁寧にたどってみると外果後方で腓腹神経につながっていました。 早速、Surgical Exposures in Orthopaedics: The Anatomic Approachを探したところ、腓腹神経の踵骨枝が描かれており、上記の触診と一致していました。 さらに背屈時には、この神経の遠位部はアキレス腱に引かれて後方に、近位部では後距腓靭帯とともに前方に移動しており、背屈時に強い緊張を伴って蛇行していました。 治療としては、遠位部でアキレス腱からの緊張伝達を解消するように前方に向けてリリース、近位部では後距腓靭帯に対して後方に滑走させるようにリリースして、蛇行は解消。背屈時にも神経は緊張しない状態を作り出すことができ、症状は大きく軽減されました。 ※こちらの記事は、株式会社GLAB代表の蒲田和芳のFacebookより転載しております。