日本健康予防医学会認定カリキュラム
組織間リリース(ISR)ISR®(=Inter-Structural Release)または組織間リリース®とは、組織どうしをゆるく結合している疎性結合組織をリリースすることを意図した徒手的治療法です。
このテクニックは、蒲田和芳が20年間に渡り徒手療法の技術開発に取り組んだ結果たどり着いた技術です。
この技術を身に着けると、治療として用いることができるだけでなく、1mm単位での詳細な触診によって痛みを「計測」することができるようになります。
組織間リリース(ISR)は、医師・理学療法士・作業療法士・柔道整復師・鍼灸マッサージ師など医療系資格をお持ちの方を対象に、この技術を修得していただくためのセミナーです。
ISR®の技術は、繊細な指先の触診技術とともに進歩してきました。
具体的には、指先を組織の間に滑り込ませて、末節骨遠位端を使って1mmの精度で疎性結合組織をリリース(解放)します。
その結果、あらゆる軟部組織(=皮下組織、筋、腱、神経、骨膜など)を対象として、組織間の癒着を解き、滑らかに動くよう改善させることができます。
組織をつぶすことなく、溶かすように組織間の滑走性を改善させます。
幼児期のときのように、すべての組織がスムーズに滑るようになることで、組織の緊張が軽減され、癒着による痛みが軽減されます。
Fascia(線維性結合組織)の重責をエコーでの生理食塩水でリリースすることにより、頑固な慢性痛が改善されることが近年わかってきました。
また、股関節鏡手術において、関節包に癒着する瘢痕組織をレーザーやシェーバーでリリースすることで、術後の可動域と痛みの大きな改善が得られることが分かってきました。
さらに、慢性炎症により形成された異常血管と疼痛との関連性、fascia内の水分の可動性と発痛物質との関係なども解明されつつあります。
これらは医師による治療技術として近年発展しているものでが、ISR®を習得することにより、セラピストもこれらと同様のことを実施できるようになります。
ヒトが正常に身体運動を行うためには、皮膚、皮下脂肪、筋、腱、靱帯、関節包、骨膜などすべての組織において、隣接する組織との間で可動性を保つ必要があります。
ISR®を用いることで、組織間の癒着に基づく慢性痛を取り除くだけでなく、マルアライメントの修正を進めることが出来ます。
ISRは、蒲田が関節疾患治療の設計図として提唱している「リアライン・コンセプト」を進める上で不可欠の要素となります。
ISR®の技術によって、炎症や組織損傷の結果として癒着している組織をリリースすることができるようになります。
例えば、ハムストリングスの肉ばなれのあと、半膜様筋と大内転筋、大腿二頭筋長頭と半腱様筋などが癒着を起こすと、それがしこり・違和感として感じられ、筋が痙攣したり、肉ばなれしそうな不安感をもたらしたりします。
深い屈曲位でのハムストリングスの最大収縮で、筋がつりそうになることはよく経験されることです。
ISR®を習得すると、これらを確実に、しかも症状や機能の変化を検証しながら治療を進めることができます。
Fascia(線維性結合組織)の基礎知識、ISRの理論と方法、皮下組織・筋間リリースを行います。
座学として、リリースの対象となるfascia(線維性結合組織)と組織間をゆるく結合する疎性結合組織 の構造や特性を解説します。
また、ISR®の基礎技術である指の使い方を、自分自身やパートナーの皮下組織や筋間において実践します。
「溶けるように剥がれる」という感覚を実感することを目標とします。
医師、理学療法士、作業療法士、柔道整復師、鍼灸マッサージ師
アスレティックトレーナー(ATC、JASA-AT)、パーソナルトレーナー
海外で徒手療法または医療資格、医療類似資格を取得された方
(日本の法的な制約を理解し、習得した技術を合法的に用いることができる方)
第1回 fasciaリリースの基礎知識、皮下組織、筋間リリースを通じて、組織間の癒着を「溶かす」技術を学びます。
第2回 肩関節の可動域制限をもたらす肩甲胸郭および肩甲上腕関節にまたがる筋を、一つずつ丁寧にリリースし、確実に可動域の変化を得るための技術を習得します。
第3回 膝関節を例に筋、腱、関節包間の癒着のリリースを行い、その可動域制限を取り去る確かな技術を習得します。
午後には、膝関節のマルアライメントの修正に必要な膝関節周囲のリリースを行い、受講者間で互いに採点します。
組織間リリース(ISR)を用いることにより、効果的に骨盤リアライン、胸郭リアライン、腹筋群や背筋群の滑走性改善による腹腔容積の拡張を得ることができます。これにより、荷重伝達機能の改善、姿勢の改善、呼吸機能や摂食障害の改善を得ることができます。
このセミナー(3日コース)では、組織間リリース(ISR)の基礎的な技術の習得を達成するとともに、骨盤・胸郭および体幹筋周囲のリリースの技術を習得し、産前・産後ケアを極めて効果的に実施できるようになることを目的とします。
「中級編」では、すでに組織間リリース(ISR)を修了された方、CSPTを受講されてリリースを実施できる方を対象とします。
最終的には、股関節の関節包と周囲の筋との間のリリースを完成させ、股関節の可動域制限を完全に解消することを目標とします。
過去の組織間リリース(ISR)初級編を受講した人
過去のクリニカルスポーツ理学療法(CSPT)を受講した人
その他、蒲田が講師を務めたセミナーでISRの技術を学んだことがある人
第1回
第2回
第3回
学生時代、実習先の先生方からリリースを学ばせて頂き、その感覚で臨床を日々過ごしてきましたが、今回改めて組織間リリースの正確な方法がわかりました。実際に体験して可動性が改善しました。(20代男性)
肩関節周囲の筋が強固な癒着から解放され、自分でも驚くほどの可動域が獲得されました。(20代男性)
指先の感覚とパートナーの痛みが消えた瞬間が一致しました。(30代男性)
今回肩関節の周囲のリリースをさせていただくにあたり、自分なりに解剖を勉強してのぞみました。今まで何気なく触診していた筋が一つ一つめくれていくに従って深層の筋がはっきり触診でき非常に面白く1日があっという間に終わってしまいました。(30代男性)
このテクニックを是非極めたいと思います。(40代男性)
滑走を改善し筋機能を正常にすることで獲得できる可動域がある事を今日の講義で学べました。(20代男性)
結合組織の解剖生理学および介入前後の筋滑走エコー評価などを踏まえて,皮下帯膜や深筋膜が可動域制限の主因子になる解説がとてもわかりやすかったのです。(40代男性)
本組織間リリースこそがPTとしての本当の機能障害治療理論技術だと確信しております。(40代男性)
組織間リリース(ISR)は、全3回のセミナーで1カリキュラムとなります。セミナーの個別の参加はできません。
また、他会場への振替受講もできませんので、予めご了承ください。
2019年度より、日本健康予防医学会の学会員の場合、お得に受講ができる「会員価格」をご用意しております。
組織間リリース(ISR)をキャンセルされた場合は、下記の通りとさせていただいております。
返金手続きにつきましては、第1回資料(ハンドアウト)を送付後・送付前とで異なっております。
※第1回ハンドアウトは、セミナー第1回当日の6日前~前日までに送信する予定となっております。
第1回ハンドアウト送付後は全3回分の返金不可となります。第2回・3回ハンドアウト送付前にご連絡いただいた場合も返金不可となりますので、ご注意ください。
代理受講
代理の方に受講変更可能です。(回ごとの振替受講は不可となります。3回シリーズまとめての代理の方への振替に限り、可能になります。)
振替受講
同年度、同級振替に限ります。(回ごとの振替受講は不可となります。3回シリーズまとめての他会場への振替に限り、可能になります。)
返金手続き
※やむを得ない事情で欠席される場合も、返金不可となっております。
開催中止の場合
参加人数が最低規定数に満たない場合、天災、交通事情、講師の病気・事故等の止むを得ない事情により、開催を中止する場合がございます。郵送物
メールでのハンドアウト(PDFファイル)の送信以外に、お客様が登録されたご住所宛にセミナーチケット等は届きません。領収書
セミナー当日にお配りするネームプレートの裏面が領収書となっております。無断複製の禁止
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